生活保護、最後のとりで [東京新聞]
- 私たちの暮らしを左右する社会保障と税の一体改革関連法案が、国会で与野党攻防の「取引材料」にされた8日。その周辺を、あるデモ隊が練り歩いた。「生活保護は恥じゃないぞ」」。それは、いま生活保護を利用している人たちの声だ。
- この日のデモに参加したのは、支援団体などの呼びかけで集まった103人。「ぜひ知っておいてほしいことがあります。生活保護は最後のとりでなんです」。大やけどで両目の視力と左足は膝から下、両手もも親指以外を失い、車いすで生活する日笠方彦さんは訴えた。
- 生活保護を抑制しようとする動きは国でも地方自治体でも強まっている。消費増税されて生活が苦しくなっても、制度そのものが手厚くなる可能性は低い。「国会では、財源か解散かの話ばかりで、ちゃんと僕たちを見ていない」と日笠さんは言う。民意を託されたはずの人々の茶番を、視力を失ったまなざしで見つめている。
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