経済戦略、狙いは日本~地殻変動-3 [東京新聞]
- 欧州経済危機で「西」への輸出が伸び悩む今、ロシアの視線は「東」へ向いている。「狙いは日本。東京や名古屋周辺に3日で原油を運べる」と、ロシア極東・沿海地方のナホトカ近郊にある石油積み出し専用港の運営会社幹部は、熱い思いを口にする。
- ロシアが日本などへの輸出拡大に期待するもうひとつの理由は、中国との関係だ。東シベリアから延びる石油パイプラインは、途中から支線が中国に延びる。その中国に国際価格よりも安く買いたたかれた。中露は国際政治の舞台では蜜月だが、ビジネスでは、ロシアは輸出の多角化を余儀なくされた。
- 政治、経済の重心が「西」から「東」に移動する世界史的な流れの中、プーチン政権は、極東・シベリア経済をアジア太平洋経済賢へ融合させることを国家戦略に据える。9月にウラジオストクで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を機に、いかに投資を呼び込めるか。エネルギーがロシアの国家戦略の成否を握る。
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