妊婦血液でダウン症診断 [讀賣新聞]
- 妊婦の血液で、胎児がダウン症かどうかがほぼ確実にわかる新型の出生前診断を国内の5施設が、9月にも導入する。染色体異常の確立が高まる35歳以上の妊婦が対象で、日本人のデータ収集などを目的として臨床研究として行う。導入予定施設は、国立成育医療研究センター、昭和大、慈恵医大、東大横浜市大。
- 米国の検査会社「シーケノム」が確立した検査で、妊婦の血液にわずかに含まれる胎児のDNAを調べる。ダウン症が99%以上の確率でわかる。羊水検査に比べ5週間以上早い、妊娠初期(10週前後)に行うことができる。妊婦の腹部に針を刺す羊水検査は、100%の精度だが、流産の確率が0.5%(200人に1人)ある。
- 新型の出生前診断は、血液検査でほぼ確実に異常がわかるため、検査を希望する人が増えると予想される。安易に広がれば人工中絶の増加も懸念される。国立成育医療研究センターの左合治彦・周産期センター長は「出生前診断の概念を変える新技術だが、安易に実施されれば、倫理的な問題にもつながる。適切なカウンセリングの下、慎重に運用したい」と話す。
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