除染困難な建物続出 [毎日新聞]
- 東京電力福島第1原発事故に伴い、国が直轄で除染作業を行う「除染特別地域」で、作業対象外となりそうな建物が続出している。農家の古い土壁や震災の被害が障害となり、高圧放水などの除染作業によって破壊される恐れが事前調査で判定されたためだ。
- 除染特別地域は、警戒区域と計画的避難区域に指定された県内11市町村が対象となる。環境省は3月までに実施計画を作る予定だったが、実際に計画ができたのは6市町村にとどまる。古い土壁の農家が多い飯館村や川内村、津波や地震で傷んだ家屋もある楢葉町で、「除染作業困難」の判定が続く。
- 環境省は、崩壊の恐れがある建物も極力「対象外」とはせず、タオルで拭き取るなど簡易な方法を取ると説明している。飯館村は、「対象外」とされた建物について、解体して東電に賠償請求できる制度を環境省に求めているが、環境省側の回答はまだない。放射線量低下に期待していた住民に、困惑が広がっている。
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