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欧州エリート、自負と戸惑いと ~カオスの深淵 [朝日新聞]

  • ブリュッセルの北にある「欧州学校」は、欧州連合(EU)27ヵ国からきた子供たちに、母国語での教育をする。幼稚園から高校まであり、生徒たちは3~5の言語を身に着け、卒業後は欧州全域の大学に進学する。その後、世界中で仕事をすることになり、1割ぐらいはEUの諸機関を動かす欧州官僚となる。
  • 欧州債務危機で、欧州官僚の影響力がにわかに高まっている。イタリアのモンティ首相や、一時母国ギリシャの首相を務めたパパディモス元欧州中央銀行副総裁も、欧州官僚だ。EUが求める改革を進めるが、国ごとの民主主義との間に摩擦ももたらしている。選挙で選ばれたわけではない欧州官僚が、法律など国の制度改革にまで踏み込むことに強い批判もある。
  • 平和と繁栄をめざして欧州は統合を進めてきた。経済は国境を超えるが、政治は国内に留まる。その隙間を、選挙の洗礼を受けないEUエリート集団が埋める。欧州レベルで政治を議論する場がないため、欧州統合は専門家レベルでしか起きていない。欧州統合を推進する欧州エリートも、自らが背負い込む責任の重さに、自負と戸惑いを交錯させている。
 

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