山中伸弥氏ノーベル賞 [毎日新聞]
- スウェーデンのカロリンスカ研究所は8日、京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥教授にノーベル医学生理賞を贈ると発表した。英国のジョン・ガードン博士との共同受賞となる。日本人の受賞は2010年以来で、総数19人。授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれ、賞金800万スウェーデン・クローナ(約9800万円)が、両氏に半分ずつ贈られる。
- 授賞理由は、「成熟した細胞を、多能性を持つ状態に初期化できることの発見」。1個の受精卵から、心臓や筋肉の細胞に「分化」した細胞は、「分化前」の状態に戻らないと考えられていた。山中教授らは、再びあらゆる細胞に分化できる「多能性」を呼び戻すのに必要な遺伝子を4つに絞り込み、細胞を初期化。多能性と増殖能力を持つ「iPS細胞」を作った。
- 2氏の業績についてカロリンスカ研究所は、「細胞や器官の進化に関する我々の理解に革命を起こし、教科書は書き換えられ、新しい研究分野が開かれた」と評価する。山中教授は、最初の成果発表から6年余りという異例のスピード受賞となる。拒絶反応の少ない再生医療や難病の仕組み解明などにつながる革新的な功績が評価された。
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