『高線量下の作業違法』労基署に申し立て [東京新聞]
- 東京電力福島第1原発事故の収束作業について、福島県いわき市の元作業員男性が、福島県富岡労働基準監督署に申し立てをした。東電と作業を請け負った関電工が、高い放射線量の中で、被曝を最小限に抑えるよう必要な措置をせず、作業を続けさせたのは、労働安全衛生法違反に当たるとする。
- 男性によると、事前に聞いていた説明では、作業に危険はない程度の線量という説明だったが、建屋地下には大量の高濃度汚染水がたまり、線量も高かった。東電社員らの作業班は、毎時400ミリシーベルトの放射線量を計測したため撤退したが、男性のいた班は作業継続を指示された。
- 作業員は、「一つ間違えば命に関わった。末端の作業員は危険手当もろくにもらわず、被曝しながら命懸けで作業をしている。東電や元請け会社の責任は重い」と訴えた。男性の弁護団は、同じ場所で別の作業班が撤退したにもかかわらず、関電工が作業員を危険にさらしたのは違法だとして、関電工に対する処罰を求めた。発注元の東電に対しては、線量管理などのあり方を是正するよう求めた。
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