脱原発、崩れたシナリオ ~レベル7 [東京新聞]
- 今夏、政府は新たなエネルギー戦略で「2030年代の原発ゼロ」を掲げた。しかし、使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクルは継続するという中途半端な戦略となった。原発ゼロへの確かな一歩を踏み出すのに何が足りないのか。
- 8月22日、古川元久国家戦略担当相は、原発や核燃料サイクルに懐疑的な専門家6人を集め、新エネルギー戦略の骨子を渡した。▽原発ゼロ、▽40年廃炉の徹底、▽原発の新増設禁止、▽核燃料サイクルの中止、▽高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃止、▽原発を国の管理下に置く―。紙には、原発推進派にとっては受け入れがたい内容が記されていた。
- 紙に目を通した仙石由人は、机を激しくたたき、「これは野党の国民運動じゃない。政治をやっているんだ」と言った。原発比率15%を現実的と考えていた細野豪志も、「これが漏れると大変なことになる。紙は回収した方が良い」と述べた。専門家の6人衆がまとめた新戦略の原案は、さまざまな横槍で姿を変えていった。
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