「コピー広がれば本物の価値増す」 [東京新聞]
- 漫画家の佐藤秀峰さんが、大ヒット作「ブラックジャックによろしく」の2次利用を自由にする。著作権保護に対する意識が高まる中、その権利をあえて使わない動きが話題を呼んでいる。
- 2次利用を解禁すると、コピー品が広がるが、そのことで「本物の価値が高まり、収益に結び付く」と佐藤さんは考える。既に海外から映画化の問い合わせも来ている。ミュージシャンのライブ活動にあたるのが、漫画の原画であり、原画展も収益源ととらえる。
- 背景には、漫画制作現場への危機感がある。雑誌の不振や原稿料の低さにより、スタッフの人件費や材料費を工面できず、ビジネスとして成立しにくくなっている。佐藤さんは、出版社を介さないネット配信も始めている。著作権保護期間を延長し旧作を守り続けることより、「新作の収益をどう上げるかの方が大事なはず」と語る。
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